失踪日記
【著者】吾妻 ひでお(あづまひでお)
1950年2月6日 – 2019年10月13日(69歳没)
あらすじ
【起】
1989年 描くことから逃げだして、ほとんどの連載を休止してしまった作者。
酒を飲んで寝るを繰り返しているうちに、鬱に襲われ死にたくなってしまいます。
自殺するために山に入って首吊りをしますが、失敗。
そこから家には帰らず、野外生活をはじめます。
【承】
ゴミをあさって、食べる。
空き瓶に残った酒を飲み、吸い殻をひろってシケモク。
畑から大根を頂戴。
寝床は山の中。
誰とも会うことなく、浮浪者の生活をしばらく続けます。
しかしシケモクを探してウロウロしているところを不審者として、警察管に身元確認されるはめに。
ここで一旦家に戻り、仕事復帰。
【転】
1992年 再度、ホームレス状態に戻り、ゴミあさりして歩道橋の下を寝床にして生活。
ある日面倒見の良いおじさんに声を掛けられて、配管工として働くことに。
お金も手に入りアパートを借りて、毎日現場で仲間と重労働し
順調に配管工としてスキルを積んでいきます。社内報に漫画まで描いたり。
しかし、仲間と折り合いが悪くなり急に退職。漫画家として再起します。
その後、平和に暮らしていけるかと思いきや。。

感想
まるでホームレス生活の教科書のように、路上生活の方法や知恵が詳細に描かれています。
ゴミのパンのカビを取って、日光に干して食べたり、クッキー缶を発見してバク食いしたり案外ゴミをあさって生きていくこともできるのかと思えてきます。(お腹を壊しすこともあったようですが)
悠々自適?の路上生活が続くのかと思ったら、成り行きで配管工になったりするし、本当になすがまま。
第34回日本漫画家協会賞大賞、第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞なども受賞している本作品。
鬱やアルコール中毒、自殺にまで追い込まれた漫画家のリアル「失踪日記」!!
失踪日記2 アル中病棟


