戦争漫画「特攻の島」

特攻の島

「特攻の島」

佐藤秀峰(著)
全9巻

「回転」と呼ばれる武器を知っていますか?

第二次世界大戦で最終兵器として開発された「人間魚雷」とも呼ばれる特殊兵器です。
全長14.75m、直径1m。
爆薬を積んだミサイル型の潜水艇で、敵船に突っ込み自爆する。

回転の乗員は1機につき一人。母体の潜水艇から出発し、敵船を目掛けて水中から接近、潜望鏡で的を確認し、突っ込む。太平洋戦争末期に追い詰められた戦況を「天を回(めぐ)らし戦局を逆転させる」という思いを込めて「回転」と名付けられました。

当時の予科練生から1500人余りの志願で「必死必殺の特殊兵器」の訓練を行い、訓練中の事故も含め145人が戦死しました。

主人公「渡辺」は、貧しい家の生まれで、豚の餌になる残飯を近所から回収していた。いじめられ、空しい日々から脱却するために軍人になろうと決意し、回転の乗員へ志願する。

渡辺を訓練した回転の創案者の1人「仁科」が特攻隊として出撃し殉死する。
訓練仲間も死に、渡辺も特攻隊員として出撃するが、回転の故障により出撃することなく帰還することになった。再び出撃したいと志願する渡辺だったが。。

「回転」にしても「伏龍」にしても、昔の日本は本当に恐ろしい兵器を開発したものです。「特攻の島」では登場人物も含め、当時のことが事実も交えて描かれています。
先輩や仲間が死んでいく中で、生きている意味、「回転」に乗って死ぬ意味を探求し続ける主人公の心情描写に引き込まれ、また戦争についてもまた深く考える機会が与えられる作品です。